マルタ探索記２１

第２１章　スリマ

　フェリーはマルサムセット湾を横断するだけなので、ものの１０分ほどで対岸のスリマに到着した。

　スリマのマルサムセット湾沿いの海岸線は、なだらかに弧を描きながら長く伸びている。プロムナードが設けられているので、観光客が何人も対岸のヴァレッタを眺めながら散歩したり、ベンチでくつろいだりしていた。
　プロムナードの外側は往来の激しいバス通りで、その通り沿いにはカフェやお店、ホテルが建ち並んでいた。

　タワーロード沿いにあるタ・コリーナが美味しいとの事なので、プロムナードからバス通りを横断し、タワーロードへと入る。このタワーロードの両側にもお店が並んでいて、MAX MARAがあったり、かわいい小物のお店がある。ヴァレッタに対し、スリマは若者の街といった感じである。

　タワーロードを１０分ほど歩くと、マルサムセット湾と反対側の海へと出た。ここからサン・ジュリアンまで、この道は海沿いに続いていく。

　タ・コリーナTa'Kolinaは、フォルティッツァ砦Fortizza towerを過ぎてしばらく行った所にあった。途中のお店に寄り道しながらだったので、マルサムセット湾からは３０分ほどかかった。

　タ・コリーナの中にはいると、店はほぼ満席。窓際の２人席がちょうど空いたので、そこに案内される。
　メニューにはマルタの名物料理が並んでいた。その中からお勧めという、ウサギのスパゲッティとブラジオリを頼んだ。スパゲッティは量を少な目、できれば半分にしてと注文。飲み物はミネラルウォーターを頼む。
　隣の席はイギリス人らしい観光客。食べているのはウサギのシチューらしく、その小骨に苦労していた。
　
　さてまずウサギのスパゲッティがやってきた。少なくしてという注文通り、マルタ標準量（日本の大盛）では無く、日本のスパゲッティよりやや少ないぐらいの量。スパゲッティに、トマトソースベースのウサギのシチューのソースをかけたものだが、お肉＆レバーも少し入っていた。スパゲッティの湯で加減は、程良いアルデンテ。

　そして続いてブラジオリ。付け合わせの大量のポテトフライと共に、普通のハンバーグ２個分ぐらいの大きさの肉団子が、デンとお皿に載ってやって来た。お味はハンバーグに似てるので、日本人の口に合う。ポテトフライもポテトに甘みがありホコホコして、とっても美味しい。でも流石に全部は食べきれなかった(^^;)
　これだけ食べて、料金はチップ込みでＬｍ８（約２０００円）。安いですね～。でも食べ過ぎで胃が重い・・・。

　店を出たのは８時過ぎ。既に日は沈み、暗くなりはじめていた。
　胃が重く、もう動きたくないので、今日はもうヴァレッタに帰ろうと、お店の前にあるバス停からバスに乗った。バスはほぼ満席。

　バスはタワーロードからマルサムセット湾に出ると、プロムナード沿いに走り、やがてヨットハーバーのあるイムシダへと走って行った。
　そういえばイムシダに美味しいお菓子屋さんがあると、マルタに来る前に読んだ石川和恵さんの「マルタ島に魅せられて」本に書いてあったのを思い出した。その時、ちょうどそのお店の前をバスが通り過ぎた。すぐバスが停まったので、そこで降りてそのお店へと道を引き返す。

　そのお店、ビジービーBusy beeは、通り沿いは一面ガラス張りになっており、店の半分はカフェで、残り半分がショップで、ガラスケースにお菓子を並べて売っていた。
　会社のお土産用にクッキーの箱詰めを買う。直径５ｃｍのしっとり系のクッキーの上にアーモンドが沢山乗っかって、粉砂糖をまぶしてある。９個入って１箱Ｌｍ１．９０（約２４０円）。
　ケーキやアイスクリームも売っていたが、アイスはともかくケーキは激甘そう。

　バス停から再びバスに乗り、ヴァレッタへと戻る。
　ホテルに帰ってメールとNiftyのフォーラムへのレスを書いてから就寝。

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第２１章 スリマ

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