Koshin一家のギリシア探索記１７

第１７章　ナイトツアー

>アテネ市街の地図（別ウィンドウで開きます）

　１時をまわっていたので、お昼を食べにプラカ地区へ。ギリシャ料理にも少し飽きてきたので、中華でも食べようかとプラカを目指す。
　以前アテネを訪れたときに見つけた中華料理店に向かったが、ない。近くにいたおじさんに聞くと最近つぶれたらしい。他に中華を知らないかと聞くと、この近くに中華はないが日本食ならあると教えてくれた。しかし教えてもらった「美智子レストラン」閉まっていた。しかたがないので、そのすぐ近くにあるギリシャ料理店ビサンティーノに入る。スブラキにムサカ、タラモサラダを注文。味はまあまあ。

　食べ終わって、お土産物を見にその辺をぶらぶらする。
　Adhrianou通りには、土産物屋がずらっと並んでいる。値引きに応じる店もあれば、全然値段交渉に応じない店もある。貴金属屋で５０％Ｏｆｆなんて言って呼び込んでいる店もあったが、なんか怪しそうなのでやめた。絵葉書はあちらこちらで売っていたが、道の先に進むほど同じ物でも安くなっていた。
　ナイトツアーを申し込んでいるので、夕方早めにホテルに帰る。

　ナイトツアーはホテルの近くにある　KEY　TOURのオフィスより、２０時に出発。プニクスの丘で音と光のショーを見た後、フォークダンスショーを見ながら食事というコースで、１３８００ドラクマ（約５６００円）。

　まずバスに乗って、アクロポリスの丘の斜め向かいにあるプニクスの丘に向かう。古代の民会場のあとにパイプ椅子が並べられていて、そこに座ってショーが始まるのを待つ。真正面にライトアップされたパルテノン神殿と前門が見える。

　２１時になると一斉にアクロポリスのライトが消され、音楽が流れ出した。
　日本のライトショーの様に音楽に合わせてサーチライトが飛び交うものを想像していたのだが、スピーカーで英語のドラマ（たまにバックミュージック付き）を流し、その内容に合わせて遺跡のライトを点けたり消したりするだけだった。話の内容は２度のペルシアとの戦争とデロス同盟の話で、何故パルテノン神殿が造られたかというものだった。
　ドラマの英語は分かり易かったが、ツアーに参加した外国人全員が英語を解するわけではなく、また叙事詩的な雰囲気を出すためかドラマはゆったりとしたしゃべり方をしているので、あちらこちらで居眠りする人や、おしゃべりする人がいた。
　見所はショー開始後３０分ほど経ったクライマックスで、パルテノン神殿が真っ赤にライトアップされる所。しかしショー終了後通常にライトアップされたパルテノン神殿の方が綺麗だと思った。

　

　再びバスに乗り、フォークダンスショーをやるレストランへ。場所はピレウス港の近くの、倉庫を改装したような所だった。すでに人でいっぱい。私たちツアーの席は舞台の真正面に用意されていた。
　飲み物代は別料金。ワインを頼んだが、少しスパイスが入ったような味。レツィーナ（松ヤニの入ったワイン）だろうか？

写真：フォークダンスショー１

　すぐにショーが始まった。
　まずはピレウス港が舞台の映画「日曜はダメよ」の歌で始まり、その後民族衣装を着た男性３人女性３人が出てきて、６人手を繋いでもの凄く複雑なステップを踏む、ギリシアのフォークダンスを踊った。
　次に男性のみが出てきて、映画「その男ゾルバ」の音楽に合わせて、飛びはね手で足を叩くダンスを踊る。

　その後歌があり、また別の民俗衣装に着替えてダンス、また歌がありと、ダンスと歌が交互に行われた。女性のトルコのベリーダンス風の踊りもあり、父が嬉しそうにビデオを廻していた（男性がアクロバット的な踊りをしていた時は全然撮らなかったのに）。

　フォークダンスの途中で、舞台の近くにいる人のほとんどみんなが舞台に引っ張りあげられた。そしてみんなで輪になって手を繋いで一緒に踊る。私達も引っ張り上げられた。舞台の上でステップを教えてもらったが、７拍子のリズムなので足がこんがらがりそうだった。最後はディスコタイム。

　食事は前菜（ドルマデス・フェタチーズ）、サラダ、スブラキ、デザートだったが、フォークダンスを見たり、引っ張り上げられたりしている間にどんどん下げられていき、あんまり食べられなかった。美味しくもなかったが・・・。

　ショー終了後飲み物代のお勘定がきたが、テーブル一つ分を合算してあった。同じツアーの人１０人で相席だったが、みんな自分の飲んだものがいくらだったっかなんて覚えてない。やれビールはいくらだの、水はいくらだの、もう一度メニューを持ってこいなどとやり取りしてお金を支払ったが、バスに乗ってから「お金が足りない」と店の人が追いかけてきてガイドさんと揉めていた。

　帰りは各ホテルに送ってもらえる。ホテルに着くとすでに１２時半を廻っていた。
　しかしこんな深夜にも関わらず、ホテルのロビーの奥にある宴会場からはにぎやかな声が聞こえてくる。突然その宴会場のドアがバンと開き、現れたのはウェディングドレスの花嫁。そして親戚らしき人と、女友達が花嫁を追いかけて出てきた。花嫁は相当怒っているようで、親戚と友人がなだめている。
　何があったのだろうと思いながらエレベーターを待っていると、花嫁がこっちにやってきた。エレベーターがやってくるなり花嫁はさっさと乗り込み、親戚＆友達も後に続いて乗り込んだ。とても一緒に乗り込める雰囲気ではなく、私たちは、次のエレベーターを待つはめになってしまった。

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第１７章 ナイトツアー

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